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《平成28年8月21日 津大会 於塔世山四天王寺》
平成28年度第10回年次大会に先立ち、津の塔世山四天王寺において「葬儀とは何か」というテーマのもと、伊勢国際宗教フォーラム津大会が開催されました。
当日のプログラムは3部構成で進行しました。第1部では「仏式作法による葬儀実演と解説」と題して、曹洞宗岐阜県青年会の僧侶の方々から、作法の一つ一つにどのような意味があるのかについて、葬儀の流れの実演とともに説明していただきました。
第2部では「神道式の葬儀とその実際」と題して、皇學館大学文学部神道学科教授の松本丘先生より、特に古事記、日本書紀に見える神道の死後の世界について説明をいただいた後、儀式の実践の歴史的経緯と現在行われている作法についても解説がなされました。
第3部では、皇學館大学の櫻井治男先生にコメンテーターとしてご登壇いただき、文筆家の千種清美先生司会のもと、ご講演頂いた先生方と当日の参加者との間に質疑応答が交わされました。
誰もがどこかで葬儀の場に参列したことがあるという点においては身近なものでありながらも、なかなかその本来の意味を知る機会がないテーマであったために、参加者からも活発に質問が飛び交い、有意義なやり取りのうちに閉会の運びとなりました。
《平成28年10月22日、23日 第10回年次大会 於皇學館大学》
本年度は10月22日に猿田彦神社の青年会館をお借りして、皇學館大学教育開発センター准教授の板井正斉先生のご指導によるワークショップを開催しました。
当日は、神さまがお鎮まりになるお社をカルトナージュ(フランスの伝統工芸で厚紙を用いた工作)で作成しました。
基本的な作成の手順について手ほどきを受けた後で、それぞれが装飾や塗装などに工夫を凝らし、個性溢れるお社を造りました。完成後は、各自が作成したお社を手にして、猿田彦神社の正面で記念撮影を行いました。
翌日23日は「衣・食・住と祈りの文化 居・住のこれまでとこれから」のテーマで年次大会を実施しました。
基調講演として、皇學館大学の河野訓先生より「東アジアの宗教建築」と題した講演が行われ、その後、実践者報告として、最初に金剛組代表取締役社長の刀根健一氏より、寺院建築に関する歴史、技術の継承、現在の問題等、多様な観点からお話をいただきました。
引き続いて、神宮の方より、先般行われた遷宮における社殿建築について、写真を交えて解説していただきました。
本会をもって、第8回年次大会以来取り上げてきた、衣・食・住の3大テーマについての取り組みを無事に終えることができました。